想いやるデザイン

その話題のほとんど(!?)が
美味しい食べ物か甘いお菓子なフェリシダージのブログですが、
たまには、まじめなことも書いてみようかと思います。
先日、「自分の仕事をつくる」という本を読みました。
(「自分の仕事をつくる」西村佳哲、晶文社、2003)
著者は、デザインレーベル「リビングワールド」代表の
西村佳哲(にしむらよしあき)さん。
ウェブデザインやミュージアム展示物などの
デザインプロダクトの企画・制作のかたわら、
多摩美やいくつかの教育機関で、デザインプランニングの講義や、
ワークショップなどをなさっている方です。
また、西村さんは「働き方研究家」という肩書きのもと、
魅力的なモノづくりの現場を訪ね歩き、その働き方についてまとめるという、
フィールドワークをなさっている方でもあります。
この本は、そんな様々なワークスタイルの探検報告書。
象設計集団、柳宗理さん、IDEO、パタゴニア社、ドラフト宮田識さん、
東京・富ヶ家のパン職人甲田幹生さん、湘南のサーフボード・シェイパー植田義則さん、
と、その対象は、デザインという枠をこえています。
デザインにかかわる人だけでなく、いろんな方に読んでもらいたいので、
内容については、割愛しますが、とにかく興味深い本です。
いいモノ、魅力のあるモノを作っている方は、
その「働き方」を形づくることからはじめています。
つまりは「自分の仕事」をつくっている。
その報告を読んでいるだけでも、ハッとさせられることがいくつもあるのですが、
西村さんの「まえがき」と「あとがき」がさらに素晴らしい。
西村さんは「まえがき」にて、
「私たちは、数え切れない他人の『仕事』に囲まれて日々生きている」
「この世界は一人一人の小さな『仕事』の累積であると切りだしています。
そして「あとがき」では、
「『デザインとは愛である』という言葉が気になって仕方なかった」
「仕事とは自分を誇示する手段ではなく、自分と他人にたいするギフトであり、
それが結果としてお互いを満たす。」
「デザインという仕事はまさにそうありたいものだし、デザインに限らず、
この世界のあらゆる仕事がそのようにして成されたら、どんなにいいだろう。
その時、仕事に対して戻される言葉は『ありがとう』になる」
とまとめています。
「デザインは愛」だなんて言葉がこそばゆい私は、
「デザインは想いやり」と解釈して、この本を読み終えました。
デザイナーとアーティスト(芸術家)の違いは、「使い手」を意識しているかどうか。
(…と、以前、大学の講義で学びました)
そして、使い手がどう受け取るのか、どう使うのかを想像して、モノを作っていくこと、
それがデザイナーの役割であるし、デザインの醍醐味である…と思います。
使い手を「想像する」こと=使い手を「想いやる」こと
そんなこと、当たり前!なのでしょうけど、
当たり前のことが当たり前にできないのが世の常だし、
楽な方にどんどん流されていっちゃうのが、私の弱いところ。
まだまだ手探り状態ですが、
これからは、個人的に、「想いやるデザイン」をテーマに、
がんばっていきたいなぁと思っています。
日々精進!
リビングワールド
http://www.livingworld.net/
|chiharu|2007.06.19. | comments(0) |trackback(0) | デザイン・アート|
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